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ウィンドキャッチ窓

風呂の換気したいけど窓は小さい方が良いけど景色は見たい解。

すごいジレンマ

マイナス20度を下回る試される大地・北海道。 ぶっちゃけ言うと風呂場に窓なんて断熱欠損・ヒートブリッジ以外の何物でもない。 どうせセントラルロスナイで換気しちゃうんだし、 もういっそのこと窓をゼロにしたって良いくらいだ、と本気で悩んだ。

でも外気の直接換気も大事。 窓を開けて一気に乾燥させるメソッドは、ないよりあったほうが良いでしょう。 更に言えば、折角の僻地なんだし、窓からの景色を楽しみたいというもの。

YKKAP ウィンドキャッチ窓

そこで、随分前から存在を知っていて気になっていた YKKAP の窓を使うことにした。 ウィンドキャッチ窓 。 実際は何のことはない、外開きの逆観音開きの窓である。 引違い窓と比較して「換気量:約22倍」とある。

おだやかな季節には、風を取り入れ心地よく。 FIX窓の両側にたてすべり出し窓の吊り元を方立にした"ウインドキャッチ連窓"。 積極的に風を取り込む開き方のバリエーションを設定。

他のメーカーの窓を同様の配置にすれば同じことだと思うが、左右の縦滑り出し窓と中央のFIX窓との 双方の窓枠の兼ね合いから YKKAP の商品を選択しておけば正解だと思う。

なお、 別のカタログ だと

〇通風量の比較シミュレーション

ウインドキャッチは引違い窓の約3倍の通風量。 つまり約1/3の時間で空気の入れ換えが可能です。

とあり「換気量:約22倍」とは違った値になってくる。 シミュレータと条件の違いによるところだろうとは思うが、 22倍が3倍になったところで「すごい!」ことには違いない。

仮に3倍の換気量とすれば、1/3の時間で換気ができるというが、 これは1/3の開口面積の窓でも同等の換気ができる、とも読み替えることができるし、 開口面積を1/3のにすることで、断熱欠損を1/3に抑えることができる、とも換言できる。 もちろん粘性抵抗の関係や、部材ごとの伝熱パラメータの違い等から 単純にそういうことは言えないのだろうけれど、まぁ「すごい」に違いない。

設計

ユニットバスは窓の取り付け可能位置が仕様として決まっている。 これはカタログを見ればわかる事なのだが、 冒頭の写真に見る様な入浴中に外が見える高さと、窓の広さは 少なくともTOTOのサザナでは仕様上は無理っぽい。

だが、世の中には既製品をハーフユニットバスに改造する工務店があるように、 十分な構造強度がサポートされればその気になればいかようにもできるようだ、 もちろん窓の取り付け位置とて同様だ。

大手のハウスメーカーだと基本的に指定された標準部材から選択するぐらいだから 保障のできない仕様外の取り付けは恐らくお断りされるのではないだろうか? つまりビルダーの選択の時点で設計の自由度がかなり制限されるのである(と思う)。

でも大丈夫、うちは工務店にお願いした。 標準部材を使わない点で若干高いこともあるのかもしれないが、 中間マージンないぶん圧倒的に安くできるだろう。 そしてプライスレスな仕様外の改造。

ちなみに今回チョイスした窓は冒頭のAKKAPウィンドキャッチ窓だが 既製品の寸法でやると狭いので W1550 H570 を二重ガラスで特注した。 果たして完成は……

感想

完成写真がこちらです。

正直もうすこし窓の位置を低くしても良かったかな?とおもったけど、 ばしゃーーってやったときに濡れないという高さと思えばこれでよいでしょう。

そんでもって換気量、すっげぇ~!

約3倍の換気量ってことは、この高さから天井まで引違い窓があるようなものだろう。

冬は開けられやせんのは承知だが、春から秋は長湯にあたらぬよう換気が気持ち良い。 ちょうど肩より上に風が吹き抜けるのが絶妙である。こんな素晴らしい組み合わせ、 標準仕様で用意してくれたらいいのに、と思う。

窓の景色?

そりゃぁもう、僻地ですから凄いです。鹿とか普通に居るし。

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